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Japanische Klassiker mit Furigana

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みみずのたわこと

みみずのたはこと

徳冨 健次郎

Lesen Sie みみずのたはこと (みみずのたわこと) von 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 265.437 Zeichen · 530 Bildschirme

Aozora Bunko

と申した事を私に想い出さしてくれました。兎に角私共はよくぞ其時都落ちをしました。でなければ私はもうとくに青山あたりの土になって居たかも知れません。十七年を過して、此処に斯く在る事は、本当に感謝です。I君の贈物は肝腎な時に来て、大切なツナギになりました。その一斗の米が終る頃は、四谷の米屋の途も開けました。

私は最初「みみずのたはこと」の広告に、斯様な告白をしました。

『著者は田舎を愛すれども、都会を捨つる能わず、心窃に都会と田舎の間に架する橋梁の其板の一枚たらん事を期す。』

不徹底な言い分のようですが、それが私の実情でした。今とても同然です。私は土を愛し、田舎を愛し、土の人なる農を愛しますが、私の愛は都市にも海にもあらゆる人間と其営みとを忘るゝ事は出来ません。私は慾張りです。私は一切を愛します。総じて血のめぐりの好い生体は健全です。病は偏です。不仁が病です。脳貧血のわるいは、脳充血のわるいに劣りません。私共の農村移住は随分吾儘な不徹底なものでしたが、それですら都鄙の間に通う血の一縷となったと思えば、自ら慰むるところがあります。「みみずのたはこと」は自嘲気分を帯びた未熟な産物ですが、大正二年以来十年間に版を改むる百〇七、拾余万部を売り尽し、私共の耳目に触るゝ反響から見るも、農村を自愛させ、すべてに農村を愛さす