Japanische Klassiker mit Furigana
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
Lesen Sie みみずのたはこと (みみずのたわこと) von 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 265.437 Zeichen · 530 Bildschirme
夏の頌
一
唐木政右衛門が二刀を揮って目ざましく働く。「あの腰付を御覧なさい」と村での通人仁左衛門さんが嘆美する。「星合団四郎なンか中々強いやつが向う方に居るのですからナ」と講談物仕入れの智識をふり廻す。
夜は最早十二時。これから中幕の曾我対面がある。彼等は見残して、留守番も火の気も無い家に帰った。平作やお米が踊る彼等が夢の中にも、八幡の賑合は夜すがら海の音の様に響いて居た。
(明治四十年 十一月)
夏の頌
一
夏は好い。夏が好い。夏ばかりでも困ろうが、四時春なンか云う天国は平に御免を蒙る。米国加州人士の中には、わざ※(二の字点、1-2-22)※(二の字点、1-2-22)夏を迎えに南方に出かける者もあるそうな。不思議はない。
夏は放胆の季節だ。小心怯胆屑々乎たる小人の彼は、身をめぐる自然の豪快を仮って、纔に自家の気焔を吐くことが出来る。排外的に立籠めた戸障子を思いきり取り払う。小面倒な着物なンか脱いでしもうて、毛深い体丸出しの赤裸々黒条々をきめ込む。大抵の客には裸体若くは半裸体で応接する。一夏過ぎると、背も腹も手足も、海辺に一月も過した様に真黒になる。臆病者も頗英雄になった気もちだ。