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Japanische Klassiker mit Furigana

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みみずのたわこと

みみずのたはこと

徳冨 健次郎

Lesen Sie みみずのたはこと (みみずのたわこと) von 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 265.437 Zeichen · 530 Bildschirme

Aozora Bunko

堀川

一

さりとて思う様に書けもせず。彼方を羨んで見たり、自ら憐んで見たり。中途半端な吾儘生活をする罰だ。致方は無い。もとより見物人も役者の一人ではある。然し離れて独り見物は矢張寂しい。

終日懊悩。夕方庭をぶら/\歩いた後、今にも降り出しそうな空の下に縁台に腰かけて、庭一ぱいに寂寥を咲く月見草の冷たい黄色の花をやゝ久しく見入った。

(明治四十五年 六月五日)

堀川

一

新聞を見たら、今夜本郷中央会堂で呂昇の堀川がある。蓄音器では、耳にタコの出来る程鳥辺山も聞いて居る。生の声で呂昇の堀川は未だ聞かぬ。咽喉が悪いとて療治をして居ると云うが如何だろう、と好奇心も手伝うて、午後独歩荻窪停車場さして出かける。

デカが跟いて来る。ピンは一昨夜子を生んだので、隣家の前まで見送って、御免を蒙った。朝来の雨は止んで、日が出たが、田圃はまだ路が悪い。田植時も近いので、何の田も生温い水満々と湛え、短冊形の苗代は緑の嫩葉の勢揃い美しく、一寸其上にころげて見たい様だ。泥の楽人蛙の歌が両耳に溢れる。甲州街道を北へ突切って行く。大麦は苅られ、小麦は少し色づき、馬鈴薯や甘藷、草箒などが黒い土を彩どって居る。