Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
Lesen Sie みみずのたはこと (みみずのたわこと) von 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 265.437 Zeichen · 530 Bildschirme
三
阿蘇の温泉に往ったら、彼等が京都の同志社で識って居た其処の息子が、先日川端の湯樋を見に往って蝮に噛まれたと云って、跛をひいて居た。彼の郷里では蝮をヒラクチと云う。ある年の秋、西山に遊びに往って、唯有る崖を攀じて居ると、「ヒラクチが居ったぞゥ」と上から誰やら警戒を叫んだ。其時の魂も消入る様な心細さを今も時々憶い出す。
三
村住居をする様になって、隣は雑木林だし、墓地は近し、是非なく蛇とは近付になった。蝮はまだ一度も見かけぬが、青大将、山かゞし、地もぐりの類は沢山居る。最初は生類御憐みで、虫も殺さぬことにして居たが、此頃では其時の気分次第、殺しもすれば見しもする。殺しても尽きはせぬが、打ちゃって置くと殖えて仕様がないのである。書院の前に大きな百日紅がある。もと墓地にあったもので、百年以上の老木だ。村の人々が五円で植木屋に売ったのを、すでに家の下まで引出した時、彼が無理に譲ってもらったのである。中は悉皆空洞になって、枝の或ものは連理になって居る。其れを植えた時、墓地の東隣に住んで居た唖の子が、其幹を指して、何かにょろ/\と上って行く状をして見せたが、墓地にあった時から此百日紅は蛇の棲家であったのだ。