Japanische Klassiker mit Furigana
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
Lesen Sie みみずのたはこと (みみずのたわこと) von 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 265.437 Zeichen · 530 Bildschirme
百〇一版の巻首に
福永書店は私の「新春」と共に生れた書店です。「新春」は小さなものながら私が半生の総計で、「みみずのたはこと」も「黒い眼と茶色の目」も要するに「新春」に達する道程の所産なので、野村さんが斯二書を福永書店に譲られたのは、是れ正に祝福された自然の導きでなくて何でありましょうか?
私は今まさに新橋堂の汽車を下りて福永書店の船に上ろうとする私の二子に代って、岸壁の方をふりかえって、
「服部さん、おやすみ。」
「野村さん、長々ありがとう。随分御達者で」
と挨拶し、
「何分よろしく」
と福永船長に目礼します。
大正九年九月廿三日
武蔵野粕谷の里にて
徳富健次郎
百〇一版の巻首に
「みみずのたはこと」が此たび福永書店の手に移って百〇一版を出すについて、私は今昔の感に堪えぬものがある。
「みみずのたはこと」はもと/\私が服部書店国太郎君の為に書いたものである。約束をしてから四年待たせて、大正二年の春やっと世に出した。蒼い顔を崩して服部君は悦んでくれたが、書が出てから九ヶ月目「みみずのたはこと」が第三十二版を売って居る頃、著者の私が「死の蔭」の旅にさすろうて居る中、服部君は消ゆるが如く死んだ。