Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme

Aozora Bunko

その証拠には美々しく装い飾った馬の背に、素敵に大きな馬を描いた絵馬がのせてあります。

四十九

今まで勢いよくはずんで来たこの馬が、馬場の手前まで来ると、急にすくんでしまったのが不思議。

「どう、あゆばねえか」

馬子は、手綱をひっぱってみたが、馬は尻込みをするばかり……

「どう、あゆばねえかよ」

二度、引絞ってみたけれども、馬は両脚を揃えて進むことを躊躇している。

「どうした、うむ」

馬子は手綱をたぐって、近く寄って馬の鼻づらと足許を見たけれども、特別の異状があるとも思われないから、

「これ、さ、早くあゆべよ、つい一口よばれちまったもんだから、手前にも夜道をさせて気の毒だった、明日は休ませっからあゆべよ」

この馬子は、馬をいたわること厚く、威嚇を以て強行を強いることをしないのは、しおらしいところがある。松倉大悲閣へ参詣のための馬だから、馬には荷物が無い、負担は至って軽いのに、足が重くなるとはどうしたものだ。

急にひきつったか、怪我をしたか、馬子は案じて、もしやと、足蹠をしらべにかかってみました。沓が外れて、釘でも踏みつけたか。

こう思って馬子が、充分に馬場へ背を向けきって、馬の足もとを調べにかかったが危ない。