Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme
六
「さしつかえはなかろうが、わたしは坊主は嫌いなんだよ」
「これは恐れ入りました、坊主と申しましたところで、三つ目のある入道ではなし、あなたほどの豪の者が、坊さんを怖がるとは不思議ですね」
「何だか知らないが、わたしは坊主とさつま芋は虫が好かないのさ、そればかりじゃない、いま動けないわけがあるから、ちょっとこっちへおいで……」
六
「お前がどうしても出向いてこなければ、こっちから出向いて行くよ」
「わあっ!」
ピグミーが大声あげて泣き出したに拘らず、次の間、つまり、先頃まではお雪ちゃんの部屋であったところの柳の間の隔ての襖がサラリとあいて、そこから有無を言わさず乗込んで来たものがあるので、ピグミーは逃げようとしても逃げられない。
「泣くことはないじゃないか、取って食おうともなんとも言やしないよ、お前と一緒に遊んであげたいから来たんじゃないの」
しかも、乗込んで来たその主の乗物というのは、一肩の釣台でした。
戸板へ畳を載せて、その上へ荒菰を敷いたばかりの釣台の上へのせられながら、口を利いているのが、イヤなおばさんというんでしょう。だが、釣台を担ぎ込んだのは誰だか、駕籠屋もいないし、親類組合の衆も附添うているというわけではない、隔ての襖がひとりでにあいて、その間から、すーっとひとりでに釣台が流れ込んで来たようなものです。