Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme

Aozora Bunko

三十八

人の注意が向かなかったものですから、兵馬は極めて無事に、その娘を自分の部屋に隠し、且つ、休ませて置くことができました。

最後に、内外を合わせて陰に陽に手を尽して探った一つの報告として、昨夜であったか、今晩であったか、大井の四辻の駕籠屋へ、お代官からと言って二梃の駕籠を註文した者があるが、その駕籠が、今もって戻って来ない――ということを聞き込んで来た者がある。

大火についで農兵の調練、それにこのたびのすさまじい恐怖――小さな天地の動揺はようやく静まらず、人心恟々として真相に迷うの雲が深い。

三十八

事態かくの如くであるに拘らず、弁信法師はまだ白骨の温泉に眠っているし、救援に出向いて来た北原と、品右衛門と、久助との一行はどうしている。

しかし、この一行の途中の変事というのも、そう心配するほどのことでなくて何よりでした。

それは、白骨から平湯へ出るまでの途中のある地点で、北原が岩角から足を辷らしたまでのことです。足場が悪かったので、小石が流れる、それに足を浚われた北原は、ほとんどとめどもなく谷底へ落ちようとして、足に力を入れた途端、手の方がゆるんだものか、また、その際気がかりになって、自身の流れる身体で押し潰してはならないから、放ってやったのか、携帯の鳩が飛び出してしまいました。