Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme
兵馬はそれを見て、再びうんざりした思いをしながら、焼跡を通って、宮川べりを一巡して陣屋へ戻って来ましたが、その途中も、それとなく、街頭を注意して見たけれども、なんら心にさしはさむべきものを認めることができませんでした。
同じ朝、相応院にいたお雪ちゃん――これも昨晩よく寝られたから、今朝は早く起きました。
そうして、何かと朝の食膳の仕度にとりかかりましたが、水を汲もうとして手桶をさげて外へ出ると、例によって、眼下には高山の町、宮川の流れ、右手が遠く開けて、そうして雪をかぶる山々。
ああ、加賀の白山!
お雪ちゃんは手桶を置いて、その連々たる雪の白山山脈の姿に見とれてしまいました。
どうしたのか、お雪ちゃんはこのごろ、加賀の白山というものに引きつけられている。
「白山の名は雪にぞありける」という古歌が好きになって、もう口癖のように念頭に上って来る。「白山の名は雪にぞありける」というのが、ちょうど自分の呼び名とぴったりするから、この古歌が好きになり、同時に白山そのものが、あこがれの的になったのかも知れません。
それのみではありますまい、夢に入る白山の山の形というものが、神秘を開いて、お雪ちゃんに、おいでおいでをしているから、お雪ちゃんとしては、自分の故郷へ帰るような気持になって、あの白山の山のふところにこそ、自分