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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme

Aozora Bunko

たとえば、あの時に、造船所の前へ舟を着けたとしても、それからこの番所までは相当の距離がある。走って来たとしても、相当息切れがしていなければならないのに、もう徳利を一本空にして、悠々とお茶漬を食べている。

もし、舟の中のあのおじさんが、このおじさんでないとしたならば、ここにいるこのおじさんは誰だ?

マドロス君と言い、この七兵衛と称するおじさんと言い、今日は実に、解しきれない変幻出没――さすがの茂太郎が当惑しきって、

「おじさん、いつここへ戻って来たの」

「たった今……」

「だって、お茶漬を食べているじゃないか」

「お腹がすいたから、いただいたのさ」

「だって……」

この時、屋外が騒がしくなりました。

八

そっと窓を押して、二人が外を見ると、すぐ眼の下なる浜辺は、白昼の如くかがやいているのを認めました。

それは、地上では盛んに焚火をして、上には高張提灯を掲げ、何十人もの村民が、竹槍、蓆旗の勢いで、そこに群がり、しきりに言い罵って、この番所を睨み合っているのを見ます。

さすがに、ひたひたと押寄せては来ないが、この番所に向っての示威運動であることは確かであります。