Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme
ありませんか。
イヤなおばさん――と通り名にはなっているが、よくよく考えてみると、イヤなおばさんのイヤな所以が、お雪ちゃんにはわからなくなってしまうので、ややもすれば、いいおばさん、気の毒なおばさん、かわいそうなおばさんにまでなってくるのです。よく世間では、坊主がにくければ袈裟まで憎い、と言うが、よしイヤなおばさんが、イヤなおばさんであるとしても、その記念の着物までを、イヤがるわけはないじゃないの。
着物に罪は有りはしないわ――というようにお雪ちゃんの心が知らず識らず変化していましたから、その心が、この着物を焼くこともせず、捨てることもせず、着物の方でもまた、お雪ちゃんの傍にいたいと、声を出しているようにも思われるのです。
最初、目をつぶって見まいとした、このイヤなおばさんの記念が、今ではお雪ちゃんにとって、なんともいわれない懐かしみを、にじみ出させてくるようになりつつあるらしい。
衣桁にかけた小紋縮緬の一重ねを、こんな心持で、お雪ちゃんはしみじみと眺めていましたが、同時に自分の着物を見て、悲しいという感じも手伝いました。昨日まで寝巻のまんまでいたけれども、ここへ来て、お寺の心尽しで、娘らしい一通りの借着を着せてもらっているけれども、焼かれたのがほんの一重ねだけでもあれば……と思いやられるところへ、この