Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme
その品右衛門爺さんが、鉄砲を担いで、大野ヶ原を通りかかった時分に、雪の中に埋もれておりましたわたくしのからだの一部分を発見して、そうして掘り出して、用意の火打で岩蔭に火を焚いて、わたくしを煖めて呼び生かして下さいました。わたくしは気がついて、目をあいて、猟師さんに助けられたと見たものですから、その時に申しました、どちらのお方かは存じませぬが、殺生をなさる猟師の御身分で、人助けをなさる果報を、あなたのために嬉しく存じますと、わたくしが申しました――」
してみると、このお喋り坊主は、我にかえると、まず自分の助けられたことの感謝よりも、助けた人の果報を祝福することが、先に出たもののようです。
九十七
「黒部平の品右衛門爺さんは、そうして、わたくしを背中にしょって、雪をかきわけて、こちらへ連れて来て下さいました。品右衛門爺さんの背中で、わたくしは、眼に見えない母の背に負われて、故郷へ帰るような気持が致しました。よくお助け下さいましたとも、ナゼ助けて下さいましたとも、わたくしは、一言も、品右衛門爺さんに挨拶をしなかった儀でございますから、ドコへこの爺さんがわたくしを連れて行って下さるつもりか、そんなことは一向にお尋ねをいたしませんで、母の背中にスヤスヤと眠るような安らかさで、品右衛門爺さんの行くところ