Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme

Aozora Bunko

まあいやな、幾千万とない真白な女子蛆! おばさんの身体が、そっくりと真白な女子蛆になってしまいましたよ――まあ、あとからあとからあの通り、蛆がうずうずとして頭を出しています。あの蛆が我さきに頭を出そうとして泣いているのですよ、魂のうめきじゃありませんでした、蛆のひしめき合いです、ぞっくりとおばさんの、あれ、面も、首も、腹も、手も、足も――ぞっくりと首を出した目鼻のない蛆、頭をうごめかして先を争って這い出そうとしても這い出せない、蛆の頭だけがああして、ぞっくり苦しがっている――あのうめきをお聞きなさい、魂のうめきなんてしゃれたものじゃありません、女子蛆のうめきなんですよ――何万匹何千万匹! まああの数は……

驚くことはないよ、あれが八億四千の陰虫というものだよ。

まあ、八億四千!

そうだよ、女というものの五体の中には、すべてみんな、あの陰虫が巣を喰っている!

おばさんのは、それが外へ頭を出しただけなんだ。

その時、天井の節穴から、あわただしく走せ戻って来たピグミー、

「おばさん、おばさん」

「何だえ」

「飛騨の高山へ行ってまいりましたがね、着物は持ってこられませんでしたよ」