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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme

Aozora Bunko

ばもとより違います。弁信よりは、もう少し稚さい、十一二歳でもあろうか、やっぱり弁信と同じことに頭を円めて、身に法衣を纏っているが、弁信と根本的に相違しているのは、あれはあれでも男僧の身でしたが、これは女の法体、一口に言ってしまえば尼さんです。そうして弁信のように、永久にその眼を無明の闇に向けられているというような不幸な運命に置かれていないで、比較的利口そうな、そうしてぱっちりした眼をもった、世の常ならば、美しいといった方の女の子であるが、頭上から奪い去った黒いものと、身に纏わされた黒いものとが、少女としての華やかさをすべてにわたって塗りつぶして、その小さい手に持ち添えた数珠までが哀れを添える。

この小尼は、こんどは海の方を眺めながら、再びお銀様に問いかけました、

「桑名からの二番船がまだ着きませんですか」

「まだ着かないでしょう、ほら、あの生簀の向うに大きな帆が見える、あれがそれなんでしょう」

「そうでございますか、では、程なくこれへ着きますなあ」

「風が追手だから、まもなく着きますよ」

「左様でございますか」

小尼はおとなしく、入船の白帆をまともに眺めて待っている。