Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme
けれども捕方は、まだ軽々しく近づくことをしませんでした。子鉄ほどの者だから、息の根を止めてかかっても油断はならない――
大地へ両手を突いて、頭を下げた子鉄は、その時に懐中へ手を入れて取り出して、二三間ばかり向うへ投げ出したのが一口の短刀です。
「因果は争われないものでございます、尼にされた我が子の囮で、子鉄がお縄を受けることになったのが運の尽きでございます、今まで子鉄のした悪事という悪事のうち、仏に仕える尼さんをいじめた、それがいちばん悪うござんした――仏罰でござんす、全く恐れ入りました」
そうして両手を突いた中へ瘢面をつき込んで、下を向いたきりです。
立往生をしてしまった弁慶でさえ怖くてちかよれないのだから、恐れ入ったとは言いながら、生きて手足も動かせるようになっているこの男の傍へ、誰も暫くの間は近づけなかったのも無理はないが、やがて圧倒的に抑えてみると、この兇賊は、ほんとうにたあいなく縄にかかってしまいました。
この場合、たあいなく縄にかかったということが、見ている人の総てをまた圧倒的にしてしまいました。
こうして兇賊が引き立てられ、場面が整理され、群集が堵に着いた時分、例の高燈籠の下で小さな尼を介抱しているところのお銀様を見ました。