Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme

Aozora Bunko

「おいらは腹がくちいから……」

「先生にも困ったものだね、何か飛車をこしらえることに夢中になってるというじゃないか」

「うん」

「で、お前、いつ立つの」

「いつだかわからなくなっちゃった」

「いい酔興だねえ――そうして友さん、熊はどんなだえ」

「おかげでピンピンしていますよ」

「それはまあ、よかったね」

「さよなら」

「もう帰るの?」

「うん」

「じゃ、またおいで――誰か友兄いに落雁をおやりよ」

「はい、友さん」

「いや、どうも有難う」

「名物だから、持って行って食べてごらん」

「こんなには要らねえ」

「お前、食べきれなけりゃ熊におやり、ちょうどいいから、首根っ子に背負っているのが先生のお弁当がらだろう、それへ入れて持っておいでよ」

こうして夥しい落雁を背負わされた米友は、つい順路を間違えて、あらぬ町々をうろつきながら宿へ帰って来て見ると、庭に大きな引札が落ちている。取り上げて見ると、上の方には人の首を二つ、大きく丸の中へ入れて刷り出し、その下には太く、

「当地初お目見得

日本武芸総本家

安直先生

金茶金十郎」

その翌日もまた、米友は例によって弁当背負い。町を通ってみると、辻々に人だかりがある。