Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme
米友が例によって、持前の義憤をそろそろと起しはじめました。
このごろでは米友も大分、人間が出来て、そうむやみに腹を立てないようにもなり、また腹を立てさせようと企んで来ても、笑い飛ばしてしまうほど腹の修行も多少は出来たものの、こう露骨になってみると、自分が侮辱されたというよりは、金の鯱城下の面目のために、義憤を湧かせ来るという意気込みを如何ともすることができないらしい。
ばかにしてやがら!
いったい、ここをどこだと心得てるんだよ、瘠せても枯れても尾州徳川の城下なんだぜ――
おいらも、この隣りの伊勢の国に生れたから、尾州城下の威勢なんぞは子供のうちから聞いて知ってらあ――
第一、ここには柳生様がいらあ――
尾州の柳生様は、江戸の本家の柳生様より術の方では上で、本家の柳生様にねえところの秘法が、この尾州の柳生様に伝わっているということだ、だから剣法にかけちゃあ日本一と言ったところで、まあ文句はつかねえわけだが、その柳生様がおいでなさる尾張名古屋のお城の下で、どこの馬の骨だかわからねえ安直野郎が日本総本家たあ、どうしたもんだ。
それからお前、宮本武蔵がここへ来て、柳生兵庫と相並んで円明流をひろめているんだぜ――