Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme
それにしてもこの馬鹿に、誰がこういう手筋を教えたのだ。
主膳がこの時に舌を捲いたと共に、この無意識な挑戦に対しては、その教育上の躾の上から目に物見せてやらなければならないと、覚悟を決め、右の手を延ばして、当るところを幸いに折檻を加えてやろうとした途端に、
「よしんべえがいねえよ」
「よっちゃんが迷子になってしまったわ」
「神隠しに会ったのかも知れないわ」
「隠れんぼして、ばかされると、神隠しにされたっきり出てこないんですとさ」
「よしんべえは少しお馬鹿だから、天狗様にさらわれたかも知れない」
「よしんべえ」
「よっちゃんよう」
「早く出ておいでよう」
「もう代りよ、たんこよ」
「早く出ておいで」
「のがしておしまいよう」
「来ないとおいてけぼりにして、みんなで帰ってしまうよ」
こんな声が庭の方で、子供の口々に叫ばれるのが、よくここまで聞える。それは、主膳の傍らに隠れがを求めている低能娘ひとりを当てに叫ばるる声に相違ないけれども、さすがに、この奥まで入り込んでいるとは、子供たちも考えていないと見えて、その持場の許された場面だけに物色の叫びをあげているらしい。その声々ははっきりここまで聞えるけれども、この低能娘はおどり出して、「あいよ」