Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme
それでも、竜之助としては、何かお雪ちゃんの心配事を察して、それを慰めるためにわざわざ奥からここまで出て来たもののようにも思われます。さりとて、押しつけがましい気休めを言うのでもない。お雪ちゃんは、そうしてうたた寝をしている竜之助の横顔を見ると、この人はかわいそうな人だという思いが込み上げて来るのを抑えることはできませんでした。
どこから見ても、いじらしい人だと思わずにはおられません。わたしの姉さんはこの人が好きであったというが、わたしはこの人が好きなのだか、好かれているのだか、そんなことはわからないが、どうもこんな気の毒な人はない、ほんとうにこのかわいそうな人のためには、どんなに尽して上げてもいいという心持でいっぱいになってしまいます。
そう思って、炬燵の櫓越しにじっとその顔を見つめると、今日はこの人の髪の毛が、男には珍しい黒い毛であることに感心してしまいました。
面がやつれて、一層に青白く見えるのは、この髪の毛が黒いせいだろうということを認めずにはおられません。眉毛が迫って、目の切れが長く流れている。あの眼が涼しく明いていたら、どんな光がさしたことかとも思われずにはおられません。