Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme
海の中の島が三つとも沈没してしまい、その代りに普賢岳の前の峰が一つ破裂して、海の中に辷り込んで新しい島となり、島原の町の南の方へ高さ六七十尺、長さ一里ばかりの堤が出来て海の中へ突出し、その付近は、害を蒙らぬところでも、地面が熱くてとても草履では歩けませんでした。二月でしたが、花の咲く木はみんな咲いてしまいました。ところで、その災難が有明の海を隔てた向う岸の肥後の国にまで海嘯となって現われ、それがためにあちらでも、五千人からの人が死にました。そのほか――」
「もうたくさんです。とにかく、今日のこの鳴動は、それらに比べては物の数ではないと証明なさるのですね」
「左様さ、あれは数百年に一度ある山の怒りでございまして、これは山の息抜きですから性質が違います。そのうち、わしは焼へ参って噴火の本元を見届けて来ようと思いますが、今日は皆さんの御見舞を兼ねて、ひとつ皆さんの安心のために、山神の祓いをして上げたいと思って来ました」
「それは有難いことです、何よりのお願いですな、ぜひどうぞ、お足をお取り下さい」
「はい、はい」
この時、はじめて神主は足をとって上りこみました。