Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme

Aozora Bunko

という古句もある、この天変地異がなくとも、万一の安否を見てやるのが同宿の相身互、かまわないから、誰か行って弁信君を起して来給え。

「心得た」

そこで、堤一郎は直ちに立って弁信を起すべく、三階の源氏香の間へと走せつけましたが、ややあって、足どり忙しく立戻って来て、

「諸君――いません、あの小法師の姿があの部屋に見えません」

「え」

「次の間にもいません、夜具蒲団はちゃんといま畳んだように、きれいに畳んでありますが、本人はいずれにも見えません」

「はて……」

この際に於ても、これはひと事として捨てては置けない。つづいて二三の人が、追いかけてまた三階へ行きました。

それらの人が戻って来た時も、前の堤と同様の視察で、寝具はキチンと整理してあるが、人間のかけらはどこにも見えないという報告は同じことです。

「どうしたろう」

「不思議だ」

この時、裏口から面を出した風呂番の嘉七おやじが、

「弁信さんなら、もうちっとさっき、一人で風呂に入っていなさるのがそれでがんしょう――もうかなり長いこと、おとなしく湯槽につかっていなさるようですが、もう上ったかと見ると、音がしたり、念仏の声なんぞが出てまいります」