Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme

Aozora Bunko

「でも、あんまりむごたらしい。この上わたしをお連れになって、どうなさるおつもりでございますか」

「どうしようも、こうしようもない、妹が取戻せないその埋合せに与えられた、お前という相手次第のものだ」

「では、わたしというものを人質として、お妹様とお引換えなさる御了見でございましたか」

「いや、そういう商売気もなかったのだ。あったとしてみたところで、これは人違いだ、引換えてもらいたいと言っていまさら代官所へもお願いにも出られまいから」

「あなた様は、やけをおっしゃいます、ほかの意趣や遺恨とちがいまして、相手はかりそめにも土地のお代官でございます、ここまで来られたのが不思議なくらいでございますが、どう間違っても国境へ出るまでには、きっと捕まってしまいます」

「だが、その時はお前も逃げられまい」

「わたしは、わたしは代官の身内の者でございます」

「ははあ、その身内というのも、代官が生きておればこそだろう、今となっては屋敷中の疑いは、わしの身よりもお前の身に集まっているに相違ない」

「え、え、どうして左様なことがございますものか、罪人はあなたでございます、わたしは何も存じませぬ」