Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme

Aozora Bunko

と言ってこの女は、これから行く先の日取りまで数えている。

明日は上有知泊り、それから長良川を河渡まで舟で下って赤坂泊りは苦にならぬ。

その翌日は赤坂を立って、関ヶ原あたりでお中食の後、ゆっくりと近江路へ入って越川泊り、翌日、越川を立って守山でおひる、湖へかかって矢橋から大津まで渡、その日のうちに京へ着くのは楽なもの。

つまり、これから四日乃至五日目には京の土地が踏める、もし、さのみ京へ急ぐことがないならば、途中、近江八景をゆるゆる日程のうちへ入れるのも悪くはありません。

そうでした、京都のこのごろは、物騒千万で怖ろしいということを聞いている。逢坂山のこちら、滋賀の海、大津の都、三井の鐘、石山の月……竹生島の弁天様へ舟で参詣もよろしうございます。

それとも、真直ぐに近江路へ行かずに、変った道草が食ってみたいなら、これから木曾川を船で下って、犬山上りの名古屋見物も異なものではありませんか。

酒がさせる業か、今の身で行先の旅の楽しさに喋々と浮れ出す女の話を聞いていると、お雪ちゃんのことが、竜之助の眼に浮んで来ました。

こんな図々しい女に引きずられて、またも京洛の天地に業を曝しに行くくらいなら、いっそ畜生谷へ落ちようとも、山を下らないのがよかった。