Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme

Aozora Bunko

よって我々はこの船を、それらの人の注意をそらすためにも、わざわざ遠くを走らせているのです」

小骨を抜いてお肴を食べさせるような説明ぶりですから、お松もなるほどと感じ入っていると、駒井がつづいて、

「ですが、これが仙台領へ入ると安心なわけがあります。石巻の木野という人が、仙台の船を預かっていて、あれは、わたしと同学だから、仙台領へ行くまでに故障を起しさえしなければ占めたものです、この分なら、申し分なく目的を遂げられることと思う」

こう言って、駒井は片手を伸ばして、座右にあった遠眼鏡を取りあげ、

「これでひとつ見てごらんなさい、雲だと見えるところに陸があるかも知れません、あの鳥は知っていましょう、茂太郎がお馴染のアルバトロスというやつです」

と、お松の前にその遠眼鏡をつきつけました。

六十三

「大へん近く見えますこと、あのアルバトロスなんぞも……それにしても、どこもかしこもみんな海でございます、海というものはこうも広いものでございましょうか」

「それは広いですとも、世界の陸地をみんな合わせても、海の広さに遥かに及ばない」

「全く見とおしがつきません、遠眼鏡で見てさえこれなんでございますもの」