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Japanische Klassiker mit Furigana

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みみずのたわこと

みみずのたはこと

徳冨 健次郎

Lesen Sie みみずのたはこと (みみずのたわこと) von 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 265.437 Zeichen · 530 Bildschirme

Aozora Bunko

雨にぬれて跣足でけあるき、栗でも甘藷でも長蕪でも生でがり/\食って居る田舎の子供は、眼から鼻にぬける様な怜悧ではないかも知れぬが、子供らしい子供で、衛生法を蹂躙して居るか知らぬが、中々病気はしない。儂等親子三人の外に、女中が一人。阿爺が天理教に凝って資産を無くし、母に死別れて八歳から農家の奉公に出て、今年二十歳だが碌にイロハも読めぬ女だ。東郷大将の名は知って居るが、天皇陛下を知らぬ。明治天皇崩御の際、妻は天皇陛下の概念を其原始的頭脳に打込むべく大骨折った。天皇陛下を知らぬ程だから、無論皇后陛下や皇太子殿下を知る筈が無い。明治天皇崩御の合点が行くと、曰くだ、ムスコさんでもありますかい、おかみさんが嘸困るでしょうねェ。御維新後四十五年、帝都を離るゝ唯三里、加之二十歳の若い女に、まだ斯様な葛天氏無懐氏の民が居ると思えば、イワン王国の創立者も中々心強い訳だ。斯無懐氏の女の外に、テリアル種の小さな黒牝犬が一匹。名をピンと云う。鶴子より一月前にもらって、最早五歳、顎のあたりの毛が白くなって、大分お婆さんになった。毎年二度三疋四疋宛子を生む。ピンの子孫が近村に蕃殖した。