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Japanische Klassiker mit Furigana

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みみずのたわこと

みみずのたはこと

徳冨 健次郎

Lesen Sie みみずのたはこと (みみずのたわこと) von 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 265.437 Zeichen · 530 Bildschirme

Aozora Bunko

若い方は、先刻山鳥五羽うって来た白手留吉、漢字で立派に名がかけて、話も自由自在なハイカラである。一人は、胡麻塩髯胸に垂るゝ魁偉なアイヌ、名は小川ヤイコク、これはあまり口が利けぬ。アイヌの信仰、葬式の事、二三風習の質問などして、最後に、日本人に不満な点はと問うたら、ヤイコクは重い口から「日本人のゴロツクがイヤだ」と吐き出す様に云った。ゴロツクは脅迫の意味そうな。乳呑子連れた女が来て居ると云うので、二人と入れ代りに来てもらう。眼に凄味があるばかり、例の刺青もして居らず、毛繻子の襟がかゝった滝縞の綿入なぞ着て居る。名もお花さんと云うそうだ。妻が少し語を交えて、何もないので紫メレンスの風呂敷をやった。

惜しい夜も更けた。手を浄めに出て見ると、樺の焚火は燃え下って、ほの白い煙をげ、真黒な立木の上には霜夜の星爛々と光って居る。何処かの天幕でぱっと火光がさして、黒い人影が出て来たが、直ぐ入って了った。川音が颯々と嵐の様に響く。持て来た毛布までかさねて、関翁と余等三人、川音を聞き/\趣深い天幕の夢を結んだ。

九月二十八日。微雨。

関翁は起きぬけに川に灌水に行かれた。