Japanische Klassiker mit Furigana
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パンドラのはこ
パンドラの匣
Lesen Sie パンドラの匣 (パンドラのはこ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.644 Zeichen · 386 Bildschirme
「おいしいね。叔母さん、怒っちゃいけない。お茶をもう一ぱいおくれ。叔母さん、僕はこんどの事に就いては、なんにも知っちゃいないんだけど、だけど、姉さんの気持も、わかるような気がするよ。」ちょっと軟化したみたいな振りをして見せた。
「何を言うことやら。」叔母さんは、せせら笑った。けれども、少し機嫌が直った。「お前なんかには、わかりゃしないよ。」
「さ、どうかな? でも、はっきりした原因は、きっとあるに相違ない。」
「それぁね、」と乗り出して、「お前みたいな子供に言ったって仕様がないけど、アリもアリも大アリさ!」どうも叔母さんの言葉は、ほんものの下司なんだから閉口する。アリもアリも、は、ひどいと思う。「だいいちお前、結婚してから一年も経っているのに、財産がいくら、収入がいくらという事を、てんで奥さんに知らせないってのは、どういうものかね、あやしいじゃないか。」僕は、だまって聞いていた。すると叔母さんは、僕が感心して聞いているものと思ったらしく、さらに調子づいて、「鈴岡さんは、それぁ、いまこそ少しは羽振りがいいようだけど、元をただせば、お前たちのお父さんの家来じゃないか。