Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
どようふじん
土曜夫人
織田 作之助
Lesen Sie 土曜夫人 (どようふじん) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.903 Zeichen · 213 Bildschirme
「茉莉は何でもあたしに打ち明けていましたが、死ぬような事情なぞききませんでしたわ。茉莉に死ぬような悩みがあったのでしょうか」
陽子は逆に質問した。
稼ぎ高は多かったから、生活苦でもない。男との立ち入った関係も、噂に上るようなものはなさそうだ。
警官が要領を得ずに引きあげて行くと、やがてラストのグッドナイトの曲が聴えて来た。
京吉は陽子を事務所の隅へ連れて行った。
「おれとうとう泊る所がなくなったよ。今夜泊めてくれよ」
「だめよ。あんた今夜茉莉に借り切られてるんでしょう。お通夜してあげなくちゃ……。お通夜すれば、茉莉のアパートに泊れるわよ」
「それもそうだな。じゃ、そうしよう。その代り、こんどの土曜日泊めてくれるだろう。ねえ、おれ泊る所がねえんだよ。ねえ」
子供が駄々をこねているようだった。陽子は微笑しながら、あいまいにうなずいた。
「お通夜、おれ一人じゃ心細いや。陽子もお通夜に行くんだろう……?」
「ええ。でも、あたし、ちょっと遅れるかも知れなくってよ」
「どっかへ行くのかい」
「田村」
「田村……? まさか木屋町の田村では……」
「木屋町よ」
「行っちゃいけない、田村はよせ。