Japanische Klassiker mit Furigana
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どようふじん
土曜夫人
織田 作之助
Lesen Sie 土曜夫人 (どようふじん) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.903 Zeichen · 213 Bildschirme
四
、清濁ばかりか、黒も白も一緒に呑んでしまうようになるのかと、不可解な気がした。それが利口なのか利口でないのか、判らなかったが、父も鳩山一郎と共に何かタガがゆるんだような気がして、尻尾をまいて帰る気になれなかった。
「あたしの家出が封鎖のためにオジャンになったと判れば、パパは封鎖賛成論に逆戻りするかも知れないわ」
皮肉だけはつぶやいたが、しかし、たまたまセットに行った美容院で、茉莉と知り合い、相談を持ちかけた時は、全く途方に暮れていたのだ。
陽子は十五の年からダンスを知っていたし、好きでもあった。が、ダンサーをして新円を稼いで行くことを、陽子の自尊心が許したのは、ホールの環境に汚れずに、溺れるくらいダンスが好きでありながら、毅然として純潔を守って行く茉莉の自信の強さに刺戟されたからであった。
だから、陽子は茉莉がたよりであり、茉莉の死が陽子を全く孤独な気持に陥しいれたのもそのためだ。茉莉も陽子をたよっていた。
「それだのに、あたしはお通夜に行ってあげられない」
取りかえしのつかぬ二重の想いに揺れているうちに、やがてトラックは警察署についた。
四
トラックから降りると、陽子はそのまま闇の女たちと一緒に、留置場へ入れられた。