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Japanische Klassiker mit Furigana

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どようふじん

土曜夫人

織田 作之助

Lesen Sie 土曜夫人 (どようふじん) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.903 Zeichen · 213 Bildschirme

Aozora Bunko

いや、不良少女らしく見えないという点にむしろ陽子の興味は傾いたのだ。一つには、チマ子が盗んだのが写真機だという点にも、ひそかな好奇心はあった。

「ほんまに、きいてくれはる……?」

「ええ、どんなこと……?」

「うちが写真機盗んだ人の所へ行って来てほしいねン」

「えっ……?」

「ねえ、行ってくれはる……?」

甘えるように、体をすりつけて来た。

「でも、ここを逃げ出して行くわけにいかないわ」

「しかし、姉ちゃんは本当のブラックガールと違うさかい、明日になったら、すぐ出して貰えるわ。うちは泥棒したさかい、あかんけど、姉ちゃんは鳩やわ」

飛んで出るから鳩だというチマ子の声の明るさに、陽子もほっと心に灯がともって、

「じゃ、ここを出たら、あんたの使をしてくれというわけね」

「モチ、コース……」

モチは勿論のモチ、コースはオヴ・コース(勿論)のコース。綴り合せて、モチの論よという意味らしい。

「――うち、刑事にきかれても、あの写真機盗んだと白状せんつもりや。預かった品やと言うて頑張るつもりやねン」

「そんな嘘すぐはげるでしょう」

陽子が呆れると、チマ子はじれったそうに、

「――そやさかい、行ってくれと頼んでるんやないの。