Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme
そいつをお前、高山入り早々のがんりきの鼻先で匂わせて下さるなんぞは気が知れねえ、そんなのを、今までトント忘れていたこっちも、人が好過ぎるじゃねえか。
いったい、そのお代官邸てのはドコにあるんだい。ようし、一番夜明けまでには、まだ一仕事の隙は、たっぷりあらあ、そのお代官邸てえのへ、ひとつ見参してみようじゃねえか。これから夜明けまで、その百姓上りだという手取者の好き者のお部屋様んところへ推参して、そこで一ぷく、お先煙草の御馳走にあずかろうじゃねえか。
いいところへ気がついた、なあにこれだけのところだ、誰に聞かねえったって、走っているうちには代官邸らしいのにぶっつかるだろう。そのお部屋様というのが、そういうお前、話の分った女であった日にゃあ、土臭い地侍ばかり食べつけているのと違って、こっちもがんりきの百だよ、野暮におびえさせて、お説教ばかり聞かしてもおられねえ、話がもてて来た日にゃ、夜が明けても帰さねえよ、てなことになってくる。せっかく、訪ねて来たがんりきのために野を清めてしまったうえは、今夜の御定宿はひとつ、そのお代官邸のお部屋様のお座敷と、こういう寸法にきめてやろうじゃねえか――