Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme

Aozora Bunko

「いくら芸妓だって、お前さん、酔興で夜夜中、こんなところに転がってる芸妓があるもんですか、これは言うに言われない切ないいりわけがあってのことよ、察して頂戴な」

「困ったな」

「全く困っちまったわ、どうすればいいんでしょう」

「いいから、早くお帰りなさい」

「どこへ帰るのです」

「家へお帰りなさい」

「家へ帰れるくらいなら、こんなところに転がっているものですか」

「では、その清月とやらへ帰ったらいいだろう」

「清月から逃げて帰ったんじゃありませんか」

「何か悪いことをしたのか」

「憚りさま、悪いことなんぞして追い出されるようなわたしとは、わたしが違います、あのお代官の親爺に口説かれて、どうにもこうにもならないから、それで逃げ出して来たのを知らない?」

六十三

「なに、お代官がどうした」

「知ってるくせに、そんなことをいまさら尋ねるなんて野暮らしい。今晩もわたし、清月ですっかりあの助平のお代官に口説かれちゃった」

「…………」

「わたしを呼んで、こんなに盛りつぶしておいて、今晩こそジタバタさせないんですとさ」

「ふーむ」

「感心して聴いているわね。あなたはどなたか知らないが、おとなしい方ね。