Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme
イヤなおばさんの記念ばっかりは、仕立卸し同様に、こんなにしてわたしの眼の前にある。あのおばさんも言った、これは私には派手過ぎる、あとから代りが届いたら、お雪ちゃんにあげましょう――それは冗談ではなく、本心の約束のようなものでした。事実、お雪ちゃんは、このまま自分が着ても、そんなに不釣合いのものじゃないと思いました。
わたし、これを着るわ、着てみるわ、というところへ進んで、お雪ちゃんの心が怪しくなって、衣桁に手をかけてみましたが、その手を自分の帯の方へ取替えて、帯を解き、着物を脱いで、とうとうイヤなおばさんの記念の縮緬の着物を、すっかり着こなしてしまいました。
イヤなおばさんでも、怖いおばさんでもなくなってしまいました。
こうして着こなしてみると、お雪ちゃんはなんとなくそわそわした気持になって、誰かに見せたい――というようなそぞろ心から、竜之助の居間へ行ってみる気になってしまいます。
竜之助の居間へ行って見ると、竜之助は刀の手入れをしていました。
落着きのある書院の、よい日当りを細骨の障子に受けて、あちら向きに刀の手入れしている竜之助。
刀の手入れをなさることは、ちかごろに珍しいことだと思いましたが、それだけ気分が穏かに、環境が落着いているせいでしょう――と、お雪ちゃんはそれを喜び、そうしている竜之助の形