Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(六)結納の行方

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.597 Zeichen · 289 Bildschirme

Aozora Bunko

八

「言い訳などは大嫌いだ――」

苦り切る半之丞。

「でも、この穴は長崎屋の家の下まで行ってますぜ、土地の下だって他人の地所に違いないでしょう。――それでも言い訳が無用だと言うんですかい」

平次は少し反抗的になりました。

「なるほど、そういえば一応もっともだ、それでは冥土の土産に聞かしてやろう、――皆川半之丞が、同志の手をかりて、この穴を掘ったわけは、こうだ」

穴の上と下、地獄の入口に相対したような三人は、懐中提灯の心細い灯の中に、孕む殺気もそのまま不思議な物語を始めたのです。

八

「平次はいろいろ探索をした様子だから、大方の見当は付くだろう。駒込の旗本八千五百石、永井和泉守様の御跡取り、たった一粒種の鉄三郎様は三年前十八歳で行方知れずになられた。いろいろ手を尽したが、その所在の解らぬまま、和泉守様は嘆きのうちに御他界、その後へ伯父の平馬殿が入って後見しておられる」

「…………」

――こう言う皆川半之丞というのは、用人川波五六郎の子一弥、長く千葉の領地にいて、江戸屋敷に顔を見知った者のないのを幸い、妻のお京と相談して、二年越し、若主人鉄三郎の行方を捜しましたが、フトしたことから、万両分限長崎屋の土蔵の中に、厳重な囲いを作り、親類の瘋狂人を預かっているという名義で隠してあることを探り当てたのは一年前のことでした。