Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(六)結納の行方

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.597 Zeichen · 289 Bildschirme

Aozora Bunko

二

「池の端は親分の支配だ」

「支配――てえ奴があるかい、人聞きの悪い」

「とにかく行ってみましょう。人助けのためだ」

「それじゃ池の端の江島屋の方へ当ってみるとしようか」

「有難え、それで頼まれ甲斐があったというものだ」

ようやく腰をあげた平次。ガラッ八はその後ろから、帆立て尻になって煽ります。

二

池の端の江島屋というのは、そのころ上野寛永寺の御用を勤めた、老舗の仏具店で、袈裟法衣、仏壇仏像から、大は釣鐘までも扱い、その上、役僧達の金融から、上野出入りの商人の取次まで引受けて、巨万の身上を作った下谷一番の大町人でした。

「銭形の親分、ちょうどいいところで――」

主人の良助は、平次の顔を見ると、そのまま奥へ通します。

「不思議なことがあったそうだね」

平次は好奇心以外何にも持ち合せない調子で応えました。

「不思議だか当り前だか知りませんが、とにかく、仲人の佐野屋さん御夫婦と番頭の太兵衛がついて、馬で送った三千両が品川の大黒屋に着いて、奥へ持って行って開くと、砂利になっていたそうで――狐に化かされたのなら木の葉になります。相手が人間だけに、看貫(量目)を勘定して、砂利を詰め替えたのは憎いじゃありませんか」