Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.435 Zeichen · 329 Bildschirme
ます。何でも家庭料理を掌る人は平生あの分析表を側へ置いてこの食物は何の作用をするからどういう時に食べると承知していなければなりません。どんな家でも料理の書物を台所へ備えておかないというのは不注意です。良人や小供がこの頃大層痩せたようだが脂肪分に欠乏したのかしらん。エートこの一週間は南瓜や冬瓜ばかり食べていたがあんなものは脂肪がどういう割だろうと書物を出して分析表を調べると、オヤ南瓜は脂肪が百分中の一分三厘、冬瓜は零弐厘と出ている。これでは脂肪が不足だろうと直ぐ分ります。といってあんまり脂肪分ばかり毎日食べさせたから子供が下痢を起した。下痢の時には葛が一番だと出ている。それでは葛を料理に使って夜は葛湯を飲ませようとこういう工風が出て来ます。誰でも食物の脂肪分が不足すると秘結しますし多過ぎると下痢します。それも人の体質によってデブデブ肥って顔へニキビが沢山出るような人には脂肪分を沢山与えないでもよし。夏だからといって神経質の人や脳病の人に辛い物を沢山食べさせてはなりません。それから今の人は一口に消化器が悪いという、直ぐに柔い物ばかり食べる事とこう思いますけれども胃の悪い時と腸の悪い時とは殆ど反対の食物を要するので、胃の悪い時にお粥のようなネバネバしたものを与えると一層悪くなります。