Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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くいどうらく

食道楽

村井 弦斎

Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.435 Zeichen · 329 Bildschirme

Aozora Bunko

第二百四十七 二十銭料理

しかし三十銭のクリームで上等のアイスクリームを拵えたらば随分高いものになりますね」お登和嬢「ハイ上等にすると限りがありません。クリームばかりで拵える時には香料を入れるにもバニラステーキといってバニラの実を長いまま二本位入れて固まった時抜出して、それから型で寄せる時仏蘭西チェリーといって上等の桜の実なんぞを入れますから小さなコップで出しても一人前が六十銭から七十銭位かかりましょう。そういう御馳走にはボイルドフィッシを拵えるにも白葡萄酒ばかりで蒸してフレッシバターを塗って色々の附合せをしますからお魚一人前が一円以上かかります。西洋料理は上等にすると際限がありません」

第二百四十七 二十銭料理

上等にも際限なく、下等にも際限なし。小山は一々感心し「お登和さん、そんな上等の料理は我々に入用もありませんが極く安直な西洋料理をお客に御馳走する工風はありますまいか。譬えば先刻のお弁当が一人前二十銭の原料で出来るように、家で御馳走を出す時にも十人のお客として一人前二十銭か三十銭で出来る料理はありませんか。炭代や手数料は数えないでもようございますが、一人前二、三十銭の原料で西洋料理の御馳走が出来れば今度一つ社中の人を十人ばかり呼んで簡略な西洋料理を御馳走して西洋料理の応用法を天下の人に知らしめたいと思います」