Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.435 Zeichen · 329 Bildschirme
第百八十九 下等料理
ととんだ処にて蠅取の試験が始まれり。広海子爵自ら長柄の蠅取器を携えて天井の蠅を取り「実に妙ですな、蠅の下へブリキの桶を突出して早く伏せると蠅がコロリと落ちて来ます。これならば一晩かからんで台所中の蠅が取り尽せますね」中川「しかし石油ですからランプの上へ顛覆して火事を出さないようにお気をつけなさい。蠅ばかりでありません。熱い晩には色々な虫が飛んで来て天井へたかりますから石油で取るのに限ります。ソラ向うの柱にも蠅が一匹います。あれを取って御覧なさい」広海子爵「なるほど、オヤ逃げた。アー、天井へとまった。ソラ来たぞ、こうして下から伏せれば直ぐに落ちて来る」と堂々たる華族の君も興に乗じて蠅取男となりおわんぬ。
第百八十八 蠅取器械の挿画
○蠅取器械は夏の初めか秋の末に用いて著しき功験あり。盛夏には蠅の勢強き時なれば竹あるいは木の棒を二尺位の長さに切り黐を全体に塗付けて天井へ三尺おき位に吊下げおくも良し。
第百八十九 下等料理
何ぞ頭の蠅は追い難しという、人智進めば天井の蠅も取り尽すものを。広海子爵は蠅取の試験を済ませて席に戻り「アハハ面白かった。中川さん、こうしてみると何事も研究して出来ない事はありませんね。