Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.435 Zeichen · 329 Bildschirme
と何気なく言いしを子爵は胸に応え「中川さん、それについては面目ない事があります。現に玉江の小さい時分鯛の骨を喉へかけて医者へ連れて行って漸く抜いてもらいましたが跡で喉の病気を長く煩って困りました。あんな時には何とか急場の手当がありましょうか」中川「そうですね、喉へ魚の骨を引かけた時には騒ぐほど段々深く刺さって行きますから手早く箸の先へ真綿か脱脂綿かを沢山巻き付けてそれで喉の中をグルグルと掻き廻すのです。大概は綿に付いて出て来ます。誰でもそうして出した方が後の危険がありません。飯粒や生玉子と一緒に呑込めば済むと思う人がありますけれども、鯛の骨や鰈の骨や鰌の骨なぞは腹の中で色々な害をして悪くすると盲腸炎を引起します。盲腸の皮の薄い処へその骨が刺さっては溜まりません。それから子供が食物ばかりでなく小さい物を口へ入れて喉へ詰めて騒ぐ事もありますが直ぐに紙をよって鼻の孔へ入れるとクシャミをして吐出す事があります。これも急場の心得です」子爵「なるほどね、老人の喉へ餅を引掛けた時には」中川「これもクシャミをさせてみるかあるいはピンセットのようなもので挟み出すより外に仕方がありません。