Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.435 Zeichen · 329 Bildschirme
第二百三十 赤茄子の味
野菜でも赤茄子なんぞは畑へ作ると沢山出来て味も結構ですけれどもまだよくその味を知らない人が多いようです」
第二百三十 赤茄子の味
赤茄子の味を知らざれば共に西洋料理を語るに足らず。お登和嬢は先ほどよりの饒舌続け口の酸くなりしをも厭わず、家庭料理を世に広めたきが熱心とて再び語を継ぎ「玉江さん、西洋の野菜で赤茄子ほど調法なものはありません。滋養が多くって味が好くって畑へ三、四本も植えておくと使い切れないほど沢山出来て何のお料理にも大概赤茄子の味は少しずつ入ります。西洋料理に赤茄子を使うのはちょうど日本料理に鰹節や昆布を使うようなもので大概なソースは赤茄子で味をつけます。日本の茄子は生で食べられませんが赤茄子は生で食べるのが一番美味いので、ちょいとしたお料理なら熱湯をかけて指で皮を剥いて薄く二分位に截って塩少しとお砂糖をかけて食べてもいいし、お砂糖と葡萄酒をかけて戴だけばなお結構ですし、三杯酢にして御飯の副食物にするといくつでも食べられます。暑い時分山へ登る時菓物の代りに赤茄子と塩を少し持って行って喉が渇いたら谷間の清水へ暫く漬けて冷たくして、それへ塩をつけて戴くとどんなに美味うございましょう。