Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.435 Zeichen · 329 Bildschirme
これが先ず四十五銭位かかりましょうか」小山「牛の尾は私も折々食べた事がありますがなかなか結構ですね。それに牛の脳味噌も薬になるといって西洋人が大層珍重するそうですね」お登和嬢「ハイ脳味噌はお豆腐のように柔くって味も良うございますが、まだ御婦人なんぞは気味が悪いといって召上らない方が多いようです。西洋人の養生家は一週間に一度必ず食べると極めているそうです。犢の頭を一つ買いますと切り別けて脳味噌と舌と顔の厚皮の美味い肉が取れますから大層徳用です。牛の肝臓もケンネ脂に包まれている腎臓も心臓も胃袋も料理法次第で結構に戴けますから安直なお料理は沢山出来ます。食慣ると牛の肉よりもこういう臓物の方が好きになるそうです」小山「いずれまた臓物の料理を教えて戴きましょう、今のお料理の次は何が出ます」お登和嬢「野菜料理の出る順序ですから西洋の白瓜に致しましょう。中位な処なら二つで十二銭位です。その皮を剥いて二つに割って種を取って塩湯で四十分間ほど湯煮て水嚢の上へ揚げておいてよく水を切ります。別に例の通りバターでメリケン粉をいためて牛乳を注して塩胡椒で味をつけた白ソースをその白瓜へかけて十人前にして出しますと皆んなで二十五銭位かかります。