Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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くいどうらく

食道楽

村井 弦斎

Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.435 Zeichen · 329 Bildschirme

Aozora Bunko

と立って台所に入らんとす。小山も親しき仲とて遠慮せず「それは御馳走さま、ここに待っておるよりはお台所へ参って貴嬢がお菓子をお拵えなさる処を拝見致したいものです」と自分も台所へ尾いて行く。お登和嬢は下女を相手に菓子を焼くべき用意に取かかれり。小山も今は迂闊に見物せず「お登和さん、西洋菓子は珈琲を出す時に添えるのと紅茶やチョコレートを出す時に添えるのと種類が違いますか」お登和嬢「ハイ違います。珈琲は濃厚なものですから淡白なお菓子を出しますし、紅茶は淡白なものですから重いような菓子を出します。同じカステラのようなものでも珈琲にはバターの入いらないのを出しますし、紅茶にはバター入りのケーキを出します。私が只今拵えますのはカヘーケーキと申して珈琲の時に出すお菓子でカステラの一層フワフワしたような極く軽いものです。失礼ですが順序を御覧下さい。先ず玉子を四つ割まして白身は別にしておいて四つの黄身へお砂糖の篩ったのを混ぜてツブツブのないようにこの通りよくよく溶きます。別に篩の中へメリケン粉を大匙五杯にベーキングパウダー即ち焼粉を大匙一杯入て篩出します。粉五杯に焼粉一杯というのは大層焼粉が多い分量で、外の菓子にこの位焼粉の入るのは滅多にありません。