Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.435 Zeichen · 329 Bildschirme
この篩った粉を玉子の中へザット混ぜますが粉を入れてからあんまり攪き廻すとメリケン粉のネバリが出てお菓子が重くなりますからなるたけザット軽く混ぜます。そこで牛乳を大匙一杯加えて今の物を少し緩くしておいて今度は四つの白身を泡立てて入れます。小山さんはこの玉子泡立器をまだ御覧になりますまい。これは新式で我邦に売っていません。極く手軽で極く速く泡が立ちます。御覧なさいまし無造作なものでしょう。棒の先へ鋼鉄の線条を螺旋のように巻いて着けてあるばかりです。立ててあると螺旋ですが手で下へ押付けるとちょうど渦巻のような形ちになり手を離すとピンと伸び上って元の通りになります。この弾力が鋼鉄の貴い処で幾度押しても決して元の形が崩れません。それで泡立てるには深い鉢へ白身を入れてこういう風に棒の頭を持て手で押付けたり上げたり根気よく幾度も同じ事をしているのです。そうすると白身が螺旋の間へ挟まって伸たり縮んだりする時に揉まれますから大層速く泡立ちまして此方の手も疲れません。誰がなすっても決して疲れません。外の玉子廻しでカステラの原料を泡立てる時には三十分も過ぎると泡が段々重くなるに従って手が痛くなりますが、この玉子廻しはトントンと叩くようにしているばかりですから少しも疲れません。