Japanische Klassiker mit Furigana
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
Lesen Sie みみずのたはこと (みみずのたわこと) von 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 265.437 Zeichen · 530 Bildschirme
縁にかけたり蹲んだりして、子供は黙って見とれて居る。
斯涼しい活画を見て居る彼の眼前に、何時とはなしにランプの明るい客間があらわれた。其処に一人の沈欝な顔をして丈高い西洋人が立って居る。前には学生が十五六人腰かけて居る。学生の中に十二位の男の子が居る。其は彼自身である。彼は十二の子供で、京都同志社の生徒である。彼は同窓諸子と宣教師デビス先生に招かれて、今茶菓と話の馳走になって居るのである。米国南北戦争に北軍の大佐であったとか云うデビス先生は、軍人だけに姿勢が殊に立派で、何処やら武骨な点もあって、真面目な時は頗る厳格沈欝な、一寸畏ろしい様な人であったが、子供の眼からも親切な、笑えば愛嬌の多い先生だった。何かと云うと頭を掉るのが癖だった。毎度先生に招かるゝ彼等学生は、今宵も蜜柑やケークの馳走になった。赤い碁盤縞のフロックを着た先生の末子が愛想に出て来たが、うっかり放屁したので、学生がドッと笑い出した。其子が泣き出した。デビス先生は左の手で泣く子の頭を撫で、右手の金網の炮烙でハゼ玉蜀黍をあぶりつゝ、プチヽヽプチヽヽ其はぜる響を口真似して笑いながら頭を掉られた。