Japanische Klassiker mit Furigana
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
Lesen Sie みみずのたはこと (みみずのたわこと) von 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 265.437 Zeichen · 530 Bildschirme
其間をトマムの剰水が盆景の千松島と云った様な緑苔の塊をって、流るゝとはなく唯硝子を張った様に光って居る。やがて麓に来た。見上ぐれば、蝦夷松椴松峯へ峰へと弥が上に立ち重なって、日の目も漏れぬ。此辺はもう関牧場の西端になっていて、林は直ちに針葉樹の大官林につゞいて居るそうだ。此永劫の薄明の一端に佇んで、果なくつゞく此深林の奥の奥を想う。林学士は斯く云うた、北見、釧路、十勝に跨る針葉樹の処女林には、アイヌを連れた技師技手すら、踏み迷うて途方に暮るゝことがある、其様な時には峰を攀じ、峰に秀ずる蝦夷松椴松の百尺もある梢に猿の如く攀じ上り、展望して方向をきめるのです、と。突然銃声が響いた。唯一発――あとはまた森となる。日光恋しくなったので、ここから引返えし、林の出口でサビタの杖など伐ってもらって、天幕に帰る。
勝手元は御馳走の仕度だ。人夫が採って来た茶盆大の舞茸は、小山の如く莚に積まれて居る。やがて銃を負うてアイヌが帰って来た。腰には山鳥を五羽ぶら下げて居る。また一人川下の方から釣棹肩に帰って来た。釣りに往ったのだ。やがてまた一人銃を負うて帰った。人夫が立迎えて、「何だ、唯一羽か」