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Japanische Klassiker mit Furigana

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みみずのたわこと

みみずのたはこと

徳冨 健次郎

Lesen Sie みみずのたはこと (みみずのたわこと) von 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 265.437 Zeichen · 530 Bildschirme

Aozora Bunko

「私は妻に不幸な者でして……斯申上げると最早御分かりになりましょうが」

最初は途切れ/\に、あとは次第に調子づいて、盈ちた心を傾くる様に彼は熱心に話した。

彼は埼玉の者、養子であった。繭商法に失敗して、養家の身代を殆んど耗ってしまい、其恢復の為朝鮮から安東県に渡って、材木をやった。こゝで妻子を呼び迎えて、暫暮らして居たが、思わしい事もないので、大連に移った。日露戦争の翌年の秋である。大連に来て好い仕事もなく、満人臭い裏町にころがって居る内に、子供を亡くしてしまった。

「可愛いやつでした。五歳でした、女児でしたがね、其れはよく私になずいて居ました。国に居た頃でも、私が外から帰って来る、母や妻は無愛想でしても、女児が阿爺、阿爺と歓迎して、帽子をしまったり、其れはよくするのです。私も全く女児を亡くしてがっかりしてしまいました。病気は急性肺炎でしたがね、医者に駈けつけ頼むと、来ると云いながら到頭来ません。其内息を引きとってしまったンです。医者は耶蘇教信者だそうですが、私が貧乏者なんだから、それで其様な事をしたものでしょう。尤も医者もあとで吾子を亡くして、自分が曾て斯々の事をした、それで斯様な罰を受けたと懺悔したそうですがね」