Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme
人はパンのみにて生くるものではない、恋も食い物である、愛も食い物である、イカサマも食い物であり、ペテンも食い物である。動物の中には、夢をさえ食い物にして生きているものがあるというではないか。
今、東経百三十七度十六分、北緯三十六度九分のところ、海抜五百六十三メートル八八のあたりを音無の怪物が動き出したということも、つまりは飢渇を感じ出したからです。飢渇といわなければ、空虚といってもよろしい。
つまり、その食物を求めんがため、食物で悪ければ充填物を、さがし求めんがために、ふらふらと歩き出したのだが、ここは果して甲府の城下ではない、また大江戸の市中ではない、城気の疾うに失せていた飛騨の高山のことではあり、この高山も、目ぬきの大半を祝融氏の餌食に与えているのだから、この怪物に余された獲物というものは、どんなものか知ら?
三十六
有る、有る。
尾花だの、萱だのの中に、竹煮草とか、ごまめ菊とかいったような雑草がすがれている。一口に言えば蘆葦茅草の中の川原の石の磊嵬たるところに、置き捨てられたまだ新しい白木の長い箱が一つある。
これは昨晩、お雪ちゃんをおびやかした白木の寝棺です。