Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme
猟師さんのほかに、わたくしを労って下さる方があることを知って、これはその方のお住居だなとさとりました。そのお方は、やはり温かい心と、物とを以て、わたくしをいたわり下さる上に、温かいお粥を煮て、疲労した身に、過分にならないほどに心づかいをして、その温かいお粥を、わたくしに食べさせて下さいました。あとで承ると、ここは乗鞍岳の麓で、鐙小屋という小屋の中でございました。わたくしに温かい心と、温かいお粥を下されたのは、この鐙小屋の中で行をしておいでになる神主さんだと承りました。猟師さんと言い、神主さんと言い、まことに親切極まるお方でございましたけれど、わたくしは、このお二方に向っても、強いて再生の恩を謝するというようなことを申しませんでした。申しませんでも、おわかりになることでございますが、わたくしといたしましては、今更それを繰返す心にはなれないのが不思議でございます。口幅ったい申し分ではございますけれども、生死ということは、旅路の一夜泊りのようなものでございますから、生きていることが必ずしも歓喜ではなく、死にゆくことが必ずしも絶望なのではございません。いつも申し上げることですが、いかに生きようとしてもがいても、生き得られない時には生きられません、いかに死のうとして焦っても、死を与えられる時までは、人間というもの