Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme
とたずねられて七兵衛が、
「それは、願ってもない仕合せでございますが、私よりも、沢井にござる登様と、お松とを、ぜひお連れ下さいませ、それが叶いますならば、これから私が沢井へ走せ戻って、登様をお連れ申してまいります」
「うむ」
「では、これから一ッ走り、登様のお迎えに行って参りましょう、そうして登様と、お松と、この七兵衛めをまで、このお船の中へお連れ下されば、こんな有難いことはござりませぬ。だが御当地をお立ちになって、どちらへ船をお廻しになりますのでございます」
十一
「この船は、いかなる大洋をも乗りきれるつもりだから、ひとたび出帆した以上は、どこへ行こうとも勝手だが、それには燃料と、食物の関係もあるから、今のところはそう遠くまでは行けない、わしの考えでは、当分、近くのしかるべきところへ落着けて、なお修理と改良を加えたいのだ……その候補地が二つある。一つは駿河の国の清水港で、一つは陸前の石巻の港だが、清水港はよいところだが、今のところ、目に立ち易い心配がある、その点では陸前の石巻がよかろうと思う。そこで、昨晩いろいろ考えて、それにきめてしまったようなものだ」