Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme

Aozora Bunko

「素早いもんでございますな。では、あの、何て言いましたか、昨今見えたあの、そうそう弁信さん、あのお喋りの達者な坊さんも……」

「それですよ、それだけがまだ描いてないんです、あんまり不思議な人物ですから、描きたいところが多くて、横になっているところを描こうか、縦になっているところにしようか、それともあの通り、のべつに喋っているところがいいか、黙って控えて沈みきって首低れたところをつかまえてやろうかと、構図に苦心しているうちに、とうとう機会を逸して、まだ着手いたしません」

「まだ、当分こっちにいるでしょうから、機会はこのさきいくらもありましょう」

「それともう一つ、お雪ちゃんという子に連れの兄さんが一人いるとか聞きましたが、病気でちっとも顔を見せないものですから、これもとうとううつし損ねてしまいました。弁信さんの方はまた機会がありましょうが、あのお雪ちゃんのお連れの人は、もう永久に写生の機会を逸してしまったかと思うと残念に堪えられません」

「北原君が会っているはずですから、あの人に聞いて写してみてごらんなさい」

「そうでもしようかと思っているところです」

三人がこんな問答をしている時に、一方の明り取りの窓に張った紙の破れのところが、急にすさまじい音を立てて、バタバタしたものですから、三人は驚いて、その明り取りの高い窓